お菓子作りをしたいけど型がない、ホットミルクを作りたいけど洗い物を増やしたくない、と思った事はありませんか?
実は、牛乳パックは耐熱温度が高いので再利用することでそのお悩みを全部解決してくれます。
オーブンの温度でも十分に耐えられる牛乳パックは、パウンド型やケーキ型にとってもおすすめなんです♪
しかし、牛乳パックをそのまま加熱すると耐熱温度が低いポリエチレンが溶けて食品に混ざり、気付かずに食べてしまう可能性があります。
この記事で紹介している、あることをするだけでポリエチレンが食品に溶けて混ざる心配がなくなります!
最後まで読めば牛乳パックの耐熱温度について理解して安全に使う事ができるようになるので、参考にしてくださいね。
簡単な工夫で、メリットいっぱいの牛乳パックを有効活用しましょう♪
牛乳パックは耐熱だが温度が高いと溶ける危険がある
牛乳パックは耐熱性があり、家庭での調理のために加熱しても燃えたり変形したりすることはありません。
しかし、牛乳パックに使われているポリエチレンの耐熱温度は100℃が目安になります。
牛乳パックは耐水性を保つために紙にポリエチレンをラミネートして出来ています。
ポリエチレンは85℃〜95℃で柔らかくなり、温度が100℃を超えると溶ける性質があります。
ポリエチレンは加熱しすぎると溶けて食品に混ざってしまうことがあるんです。
牛乳パックは耐水性、保形性を保つために紙にポリエチレンをラミネートしています。ポリエチレンは、85~95℃でやわらかくなり、100℃を超えると溶け始めます。
そもそも牛乳は10℃以下で冷蔵保存、LL牛乳であれば常温保存が原則ですので、牛乳パックが加熱されることは想定されておりません。
オーブンで焼いた場合、その温度は100℃を超えますので、ケーキ型の代わりに牛乳パックを使用することは避けてください。
引用 一般財団法人日本乳業協会
日本乳業協会のホームページには、牛乳パックの加熱は本来の目的とは異なる使用方法のため避けてほしいとの記載がありますね。
溶けたポリエチレンを食べてしまっても無害ですが、なんとなく気持ちが悪いですよね。
しかし、ポリエチレンが溶けてしまうことへの対策さえすれば、牛乳パックは耐熱性があってケーキなどを焼くのに最適なものです。
牛乳パックが耐熱の理由
牛乳パックは紙にポリエチレンをラミネートして出来ています。
ポリエチレンは100℃で溶け出してしまうものの、紙の耐熱温度は250℃以上にもなります。
紙は燃えやすいという印象があるかもしれませんが、火源がなく高温になっただけでは簡単に燃えません。
薄くて燃えやすそうな新聞紙でさえ、250℃でも燃えないのです。
牛乳パックに使われているような厚手の紙の中には、高温になっただけでは400℃を超えても火が付かない物もあるんですよ。
そのため、牛乳パックは加熱して高温になっても燃えずに保形性が保たれます。
ポリエチレンが溶けて食品に混ざってしまうことを防げば、家庭のオーブンでも使うことができるほどの耐熱性があると言えます。
牛乳パックの耐熱性を利用したオーブン等の加熱方法
体に害を及ぼす危険のあるものではないですが、溶け出したポリエチレンを摂取するのは気になりますよね。
ポリエチレンの耐熱性さえ気をつければ、安全にオーブンや電子レンジを使用したり、湯煎をしたりすることができますよ。
では、牛乳パックの耐熱の観点からオーブン、電子レンジ、湯煎の加熱の方法を紹介していきたいと思います。
牛乳パックをオーブンで加熱する方法
オーブンは温度が100度以上になり、ポリエチレンの耐熱温度を超えてしまいます。
オーブンで牛乳パックを加熱するには、3つの手順を守るといいでしょう。
- 天板にクッキングシートを敷く
- 牛乳パックの内側にアルミホイルを敷く
- アルミホイルの上からクッキングシートを敷く
1.天板にクッキングシートを敷く
オーブンを使用する際には、天板にクッキングシートを敷いてから牛乳パックを置いて加熱してください。
『ポリエチレン→紙→ポリエチレン』の順で構成されている牛乳パックは、オーブンの熱で外側のポリエチレンも溶けてしまうんです。
ポリエチレンが天板の上で溶けると、牛乳パックの文字が天板に写ってしまう可能性があります。
防止するために天板にはクッキングシートを敷きましょう。クッキングシートの代わりにアルミホイルを敷いても大丈夫ですよ。
2.牛乳パックの内側にアルミホイルを敷く
ポリエチレンが溶けて食品に混ざるのを完全に防いでくれる役目があります。
クッキングシートだけでも大丈夫ですが、完全にシャットアウトしたい場合には敷くことをおすすめします。
アルミホイルを敷くことで、熱伝導率が良くなるので焼き上がりの様子を見ながら加熱しましょう。
また、加熱したアルミホイルは熱くなるので気を付けてください。
3.アルミホイルの上からクッキングシートを敷く
型から外れやすくなり、アルミホイルとクッキングシートを両方使うことでポリエチレンが混ざることを防げます。
クッキングシートを敷くことで、仕上がりの見た目も綺麗になるので面倒でもしっかりと型に合わせて敷くことをおすすめします。
ちなみに、ワックスペーパーというものがありますが、これは耐熱性がないため使用するのはやめましょう。
ワックスの成分はろうそくなので、加熱するとワックスが溶けて食品に混ざってしまうのです。
料理やお菓子作りに使用する際は、ぜひクッキングシートを用意してくださいね。
牛乳パックを電子レンジで加熱する方法
牛乳パックのまま牛乳を温めたい場合、そのまま電子レンジに入れると膨張して破裂する恐れがあります。
- 口を開けるなど空気が抜ける穴を作る
- オート機能は使わない
- 500Wで20~30秒ほどを目安に様子を見ながら加熱する
耐熱容器に移し替えたり、鍋に入れて温めたりすることができない場合に試してみてください。
牛乳の沸点は水と同じほぼ100℃で、電子レンジの加熱ではポリエチレンが溶ける100℃以上になる事は少ないので耐熱は問題ありません。
気になる方はクッキングシートを敷くことをおすすめします。
ただし、電子レンジで加熱する場合はホチキスやアルミホイルは使わないように注意しましょう。
また、ロングライフパックの牛乳パックは内側が銀色(アルミホイル)なので電子レンジの使用はしないでください。
金属製のものは、電子レンジのマイクロ波の影響でスパークしてしまい火花が出ます。
私は、金箔の縁取りのお皿を電子レンジでチンしてしまい、火花が出てとても怖い思いをしました…
たった数十秒の加熱でも火花が発生し、最悪の場合火災などの事故にも繋がるので気をつけて下さいね。
牛乳パックを湯煎で加熱する方法
牛乳パックを牛乳が入ったまま湯煎をする時は、膨張して破裂する恐れもあるので空気穴を作っておくといいでしょう。
パックのままホットミルクを作りたい場合は、60℃程度のお湯で湯煎してください。
沸騰したお湯に入れるとポリエチレンが溶けてしまう恐れがあるため注意しましょう。
ただし、鍋と火が使えるのであれば、鍋に移し替えて牛乳を温めるのがベストですよ。
料理やお菓子作りで湯煎焼きなどをする場合は、アルミホイルやクッキングシートを敷くなどの対策が必要になります。
牛乳パックは耐熱だからパウンド型にピッタリ!
空の牛乳パックを使った料理やお菓子のレシピを目にしたことがある方も多いと思います。
牛乳パックは耐熱温度が高く、オーブンでも使用できるので型としても大活躍してくれますよ♪
専用の型を使わずに牛乳パックを型に使うのは、以下のようなメリットがあります。
- 型から外しやすい
- 専用の型を用意しなくていいので節約になる
- 牛乳パックの切り方次第で様々な料理に対応できる
- 使い終わったらそのまま捨てることができて洗う必要がない
手軽に型として使える牛乳パックはとてもありがたいですね。
上部分を切ってパウンド型にしてケーキを焼いたり、帯状に切って丸型にすればホットケーキや目玉焼きなどを円形に焼いたりすることができます。
牛乳パックを使ったパウンド型の作り方
空になった牛乳パックを使って、パウンド型の作り方をご紹介していきます。
必要なものは牛乳パック、ホチキス、アルミホイル、クッキングシートです。
ご家庭にあるもので作れるので参考にしてみてください♪
牛乳パックは、口が開くものでもキャップが付いているものでもどちらでも作ることができます。
今回は、キャップタイプの牛乳パックを例として作成していきます。
- 1ℓの牛乳パックを良く洗って乾かす
- 上面を開き、側面を一面だけ切り落とす
- 上面を折りたたみホチキスで止める
- アルミホイルで覆う
- クッキングシートを型の大きさに合わせてカットして敷く
それぞれの手順について詳しくご紹介しますね。
1.1ℓの牛乳パックを良く洗って乾かす
作りたいものの大きさによって、500㎖などでも可能です。空になった牛乳パックを良く洗って乾かしてから型として使いましょう。
2.上面を開き、側面を1箇所だけ切り落とす
牛乳パックの口を開き、側面の1箇所を切り取っていきます。
私の自宅にあったものはプラスチックのキャップタイプのもので口を開くことができないので、写真のように切り取っています。
従来の口が開くタイプの牛乳パックであれば、開いた上部分から切ってしまって構いません。
プラスチックのキャップ口が付いているので、その部分は切り落としました。
3.上面を折りたたみホチキスで止める
キャップ口を切り落としたので、その部分には写真のように手順②で切り取った牛乳パックを足してホチキスで止めました。
アルミホイルで覆うので、これでも十分に型として使うことができます。
口が開くタイプの牛乳パックであれば、この手順は必要ありません。
このように、両端が外側にくるように折りたたみ、ホチキスで止めます。ステンレス製のクリップでも代用できますよ。
マスキングテープなどのテープは、熱で粘着力が落ちたり溶けたりする事があるので、しっかり止まるホチキスがおすすめです。
4.アルミホイルで覆う
ポリエチレンが溶け出すのを防ぐためにアルミホイルで覆いましょう。
熱伝導率が良くなりますので、加熱は様子を見ながら行なってくださいね。
5.クッキングシートを型の大きさに合わせてカットして敷く
牛乳パックのパウンド型に合わせてクッキングシートを切って敷きます。
型から外れやすくなりますし、仕上がりが綺麗になります。
牛乳パックは工夫次第でいろんな型が作れる!
牛乳パックの耐熱性を利用してできる型はパウンド型だけではありません。
ホットケーキやイングリッシュマフィン、ムースなどに使用するセルクルも牛乳パックで作れるんです!
ちらし寿司などの成形にも使えるので、牛乳パックさえあれば食卓がいつもよりワンランク華やかになること間違いなしです♪
難しい作業はないので、手間をかけずに型を作ることができます。
どの大きさの牛乳パックでも作ることができるので、使い終わった牛乳パックは開いて洗っておきましょう。
- 牛乳パックを3㎝幅の帯状に2本切る
- 2本をつなぎ合わせてホチキスで止めて1本の帯状にする
- 両端を合わせて丸くしてホチキスで止める
- アルミホイルで牛乳パックを覆う
小さいセルクルを作りたい時には、2本つなぎ合わせなくても大丈夫です。
用途に合わせて大きさを変えられるのも牛乳パックで作るメリットですね。
この基本のセルクルの作り方を応用して、しっかり折り目をつけてアルミホイルで形を整えれば星型やハート型などいろんな型を作ることができますよ。
私はお菓子作りが好きなのですが、セルクルは使う頻度が少ない、何個も揃えるのは金銭的に大変などの理由で買うのを躊躇っていました。
しかし、牛乳パックで代用できると知ってから料理やお菓子作りの幅も広がりました!簡単に型が作れるのも嬉しいポイントです♪
牛乳パックはちょうどいい大きさで自分の好きなサイズにもアレンジできるため、耐熱なのは本当にありがたいですね!
まとめ
- 牛乳パックの耐熱温度はポリエチレンが溶ける100℃だが、クッキングシートを敷くなどの対策をすればオーブンでも問題なく加熱することが可能
- 牛乳パックの紙のような厚手の紙は火源がなければ400℃でも燃えないため、十分に耐熱性がある
- ポリエチレンは温度が85℃〜95℃になると柔らかくなり100℃で溶ける性質がある
- 牛乳パックは耐水性、保形性を保つために紙にポリエチレンをラミネートして出来ている
- 牛乳パックのポリエチレンか溶けて食品に混ざってしまっても、人体に影響があるわけではない
- オーブンで加熱するには天板にクッキングシート、牛乳パックの型はアルミホイルとクッキングシートを敷くとポリエチレンが食品に混ざるのを防げる
- 電子レンジや湯煎で牛乳をパックごと温めたい時は、膨張して破裂するのを防止するために空気穴を開ける必要がある
- 牛乳パックの耐熱性を利用してパウンド型やセルクルなど工夫次第で好きな形を作る事ができる
牛乳パックの耐熱温度は、十分にあるということを分かっていただけましたか?
牛乳パックを再利用すれば洗い物が少なくなったり、手軽に型を利用して料理やお菓子を作ったりすることができます。
今までチャレンジできなかったものを、牛乳パックの型を使って作ってみるのもいいですね。
この記事を見て、耐熱温度の高い便利な牛乳パックで素敵なお料理やお菓子作りをしていただけたら嬉しいです♪
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