辛いものが苦手です。それって体質ですか?
辛さに敏感な体質はあります。少しずつ食べ続けることで感覚が麻痺し、慣れることはできますよ。
ただし、むやみに食べ続けると、人によっては体調が悪くなるかも…。
私はそこまで辛いものが得意な体質ではないですが、人並みには食べられていました。
妊娠を機にしばらく控え、3年ぶりに食べたら、お腹を壊してしまいました。今も苦手なままです。
辛いものは刺激物ですので、人間の体にとっていいものではありません。しかしなぜか食べたくなりますよね~。
この記事を読めば、安全に慣らしていく克服法や、辛いものが苦手なのに食べたくなる理由が分かりますよ!
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辛いものが苦手なのは体質も関係!理由を解説
辛さを敏感に捉えてしまう体質はあります。辛い刺激を受けやすいかどうかは、生まれつき決まっているのです。
同じ辛さでも、人によって「辛い」という感覚が違いますよね。それは、感覚センサーの感度が関係しています。
辛いものが苦手な体質の人は、感覚センサーが敏感で、得意な人は鈍感なのです。
辛いものを食べたら体の中でどのような反応が起きるのか、なぜ辛さが苦手な体質なのか、解説していきますね。
辛いは味覚ではなく、痛みの感覚だった
辛いものを食べて「辛い」と感じるのは、味覚ではなく、「痛み」の感覚センサーが反応しています。
人の味覚には、「甘い、苦い、すっぱい、しょっぱい、辛い」などがありますよね。人が味を感じるのは、味蕾(みらい)という舌にある味覚センサーによるものです。
味蕾で感じられる味は「甘味、苦味、酸味、塩味、うま味」の5つしかありません。
辛味はないの!?
そうなのです!実は「辛味」は舌で感じていないのです
衝撃ですね!では、どうやって人は「辛さ」を感じているのでしょう?
辛いものを食べると、舌がピリピリすることがありますよね。
ピリピリして「痛い」という感覚センサーが「辛い」に変換されて、私たちは辛さを感じているというわけです。
辛いものが苦手な理由は感覚センサーの感度が高いから
感覚センサーTRPV1(トリップ・ブイワン)の感度が高いと、辛さに敏感に反応します。
2022年1月31日放送の「主治医が見つかる診療所」で生理学研究所の富永真琴先生が以下のように話されていました。(参考:https://www.tv-tokyo.co.jp/)
TRPV1と呼ばれる感覚センサーは、唐辛子の成分であるカプサイシンに反応して起きます。
辛いものが得意な人と苦手な人の違いは、感覚センサーの感度の差です。
- TRPV1の感覚が鈍い=辛いものが得意
- TRPV1の感覚が鋭い=辛いものが苦手
さらに、TRPV1の感度や数は遺伝によって決まっていると考えられています。
子供なのに、キムチなどの辛いものを平気な顔して食べちゃう子っていますよね。生まれつきTRPV1の感度が鈍い、もしくは数が少ないのかもしれません。
また、大人であっても辛いものを少し食べただけで、「辛い~!!!」と叫ぶ人もいますよね。
大げさでもなんでもなく、本当に辛いのです。感覚センサーがとても敏感なのです。
ちなみに、TRPV1は人間のいろいろな部位にありますが、特に多い場所は舌以外だと肛門付近。
辛いものを食べた翌日、お尻が痛くなるのはこのせいだそうです。お尻もカプサイシンの成分で「痛み」を感じているのですね。
辛いものが苦手な人は8割が猫舌の傾向あり
辛いものが苦手な人は、「8割が猫舌」という同じ特徴があることが分かりました。
TRPV1は痛み以外にも、43度以上の熱にも反応するということが分かっています。つまり「熱い」と「痛い 」は同じセンサーが反応しているのです。
そのため、辛いものが苦手な人(感覚が鋭い人)は猫舌が多いというわけですね!他にも、熱いお風呂が苦手なども共通しているようですよ。
辛いものが苦手だけど克服したい‼慣れが大事
辛いものが苦手な人でも克服することではきます!辛さに慣れる訓練をしましょう。
「体質的に辛いものは合わないのか…じゃあ、諦めるしかない」と思っていませんか?
諦める必要はありませんよ!克服することができます。
つまり、辛いものを食べ続ければ、痛みに対する感覚が麻痺してきて、次第に食べられるようになるというわけです。
辛さが苦手な人にとって、激辛料理は苦痛のなにものでもありませんよね。激辛料理を食べた翌日、また食べたい!と思う人はいないでしょう。
ほとんどの人は、「しばらくは激辛料理を食べたくない…」と思うはずです。
したがって、辛いものを食べる期間が空くので、再び食べたときTRPV1の感度は高いままなのですね。
慣らすポイントは、マイルドな辛さから試していくことです!
「苦手だ!もう食べたくない!」と思うような辛さだと続きません。あなたが食べて平気と思える辛さから、徐々に慣らして克服しましょう。
ただし、消化器系が弱っている、炎症がある人は症状を悪化させる可能性があります。
自分の体調をみながら、チャレンジしてみてくださいね。
ゴーゴーカレーは、辛さを選ぶことができます♪まずは中辛3甘口2のセットから試してみるのもいいですね。
辛いものが苦手になったのはなぜ?2つの要因
昔は辛いものが食べられたけど、最近は苦手になってきたな…
以下、2つの要因が考えられます。当てはまるものはありますか?チェックしてみてくださいね。
- 辛いものをしばらく食べていない
- 消化器系に炎症がある、弱っている
要因①辛いものをしばらく食べていない
辛いものが苦手だけど克服できる?慣れが大事!で解説したように、食べ続けることで辛さの耐性をつけていくのでしたね。
辛いものは慣れなので、しばらく食べていなければ、辛さの耐性が落ちて苦手になったと感じるでしょう。
私はほどほどの辛さのものしか食べられません。ココ壱番屋のカレーだと3辛も食べられるけど、2辛が好きでした。妊娠~産後2年ほどは辛いものは控えていました。
すると、料理の味付けに入っている唐辛子も敏感に反応してしまい、辛さを感じてしまうように。
いよいよ激辛料理解禁の日に、無理だろうなと思いつつ、3年ぶりにココ壱番屋の2辛のカレーをチャレンジ!
案の定、口の中がひりひりするし、胃が痛くなって食べられませんでした…。
やはり期間が空くと感覚センサーが敏感になってしまうのですね。
子供がいると家のカレーも甘口になるので、慣れる環境がなかなか作れません。結果、今でも中辛のカレーが限界です。
徐々に食べる量を増やせば、元のような激辛料理も食べられるようになりますよ!
要因②消化器系が弱っている、炎症がある
消化器系が弱っている、特に胃や食道に炎症がある人は辛いものが苦手になったと感じるでしょう。
消化器系が弱っていたり、炎症があったりすると、辛いものを食べると、その刺激でさらに悪化する可能性があります。
したがって、気分が悪くなる、胃が痛くなる、お腹を壊すなど不調が起きて、苦手になったのかもと感じるのです。
私は揚げ物を食べると胃もたれをおこします。おそらく胃腸の調子がそこまでよくないのでしょう。
胃腸の状態がよくない状態で、久しぶりに2辛のカレーを食べたから、体がびっくりしたのでしょうね。
「劇物が体内に侵入したぞ~!!早く排除だ~!!」といったことが体の中で行われて、お腹を壊したのだと思います。当然の防御反応ですよね。
また、元気を出すために、激辛料理を食べよう!と考える人もいるでしょう。
仕事で疲れた、ストレスたまってるなと感じるときは、胃腸も弱り気味です。
辛いものを食べて元気を出そうと考えてしまいますが、そもそも辛い物は消化が悪いので、お腹を壊しやすい傾向にあります。
激辛にするのか、マイルドな辛さにするのか、あなたの体調を考えて選択しましょうね。
お酒を飲む、タバコを吸う人は負担がかかる
お酒を飲んだりたばこを吸ったりしても胃や食道に刺激を与えます。
お酒やタバコをたしなむ人が、激辛料理を食べると、さらに刺激が強くなるので、消化器系に負担をかけてしまいます。
したがって、他の人より胃が荒れたり、お腹を壊したりする可能性が高くなります。気を付けましょうね。
辛いものが苦手なのに食べたくなるのはなぜ?
辛み成分のカプサイシンには中毒性があります。そのため、同じ感覚を味わいたいので再び食べたくなるのです。
ヒリヒリしてつらいはずなのに、また食べたくなっちゃう!なんで?
辛いものが苦手なのになぜか食べたくなることってありますよね。
私も辛いものが苦手なのに、スーパーの激辛カップラーメンを見ると、無性に食べたくなるときがあります。
得意ならまだしも、なぜ苦手でも食べたくなるのか、辛み成分のカプサイシンが原因です。
カプサイシンを摂取すると、「アドレナリン」と「エンドルフィン」という脳内ホルモンが分泌されて、以下の作用が起きます。
- アドレナリン:興奮作用
- エンドルフィン:幸福感をもたらす作用
辛いものを食べようとすると、わくわくしませんか?
カプサイシンに興奮と幸福感をもたらす作用があるのは、なんとなくわかる気がしますね。
アドレナリンは興奮作用
アドレナリンが分泌されると興奮状態になり、体のさまざまな機能を活性化させ、気分を高めてくれます。
- 心拍数や血圧を上げる
- 集中力や注意力が高まる
- 恐怖心がなくなり戦闘モードになる
辛いものを食べるとテンションが上がってなんだか楽しいって思うのも、アドレナリンが関係しているのですね。
エンドルフィンは幸福感をもたらす作用
エンドルフィンは幸せホルモンとも言われており、幸福感をもたらす作用があります。
- 気持ちが高揚する
- 痛みを感じなくなる
エンドルフィンが分泌されることで、辛いのに幸せ♪と脳が感じ、また食べたくなります。いわゆる、クセになるおいしさと感じるのでしょうね。
また、辛いものを食べ続けると慣れてきますよね。すると、同じ辛さでは満足しなくなり、さらに辛さを求めるようになります。
理由は、分泌される脳内ホルモンの量で満足しなくなるので、さらに多量のアドレナリンやエンドルフィンの作用を求めて辛さがエスカレートしていくからです。
まとめ
- 辛さを敏感に捉えてしまう体質はあり、辛いという刺激を受けやすいかどうかは、生まれつき決まっている
- 味は舌にある味蕾(みらい)で感じ、「甘味、苦味、酸味、塩味、うま味」の5つのみで「辛味」はない
- 「辛い」と感じるのは、味覚ではなく、「痛み」の感覚センサーで反応している
- 感覚センサーTRPV1(トリップ・ブイワン)の感度が高いと、辛さに敏感に反応し、TRPV1の感度や数は遺伝によって決まっていると考えられている
- 辛いものが苦手な体質の人は、8割が猫舌という特徴もある
- 苦手な人でも辛いものを食べ続ければ、痛みに対する感覚が麻痺してきて、次第に食べられるようになる
- 辛いものが食べられなくなる要因は、しばらく食べていない、消化器系が弱っている・炎症があることが考えられる
- 辛み成分のカプサイシンには中毒性があり、アドレナリンとエンドルフィンという脳内物質が分泌される
- 同じ辛さを食べ続けると体が慣れてしまうので、脳内物質の刺激を求めるためにさらに辛いものを食べるというループにハマっていく
辛いものが苦手な体質の人も、食べ続けることで慣れて克服することができますよ。
しかし、辛いものは体とって刺激物なので、食べ過ぎると胃が荒れたり、お腹を壊したりすることもあります。
また、カプサイシンには中毒性があり、どんどんハマっていき辛さを求めていく可能性もありますので、自分の体調をみて適度なお付き合いをしていきましょうね。
辛さに慣れてきたら、中辛、辛口にもチャレンジしてみましょう!
同じカレーでも辛さによって感じ方が変わりますよね。あなたの好きな辛さはどれでしょう?
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