最近はラン活といって、入学1年前からおしゃれなランドセルを選ぶ活動が話題となっていますよね。
ランドセルの見た目ばかりに気を取られそうですが、構造にたくさんの工夫があるのをご存じでしょうか?
まずランドセルのクッション性が、事故防止につながっています。
他にも事故を防止する機能があり、快適な通学生活をサポートしてくれます。
この記事を読めば、見た目だけでなく安全面からランドセルを選ぶための知識が身につきますよ。
今回は事故防止の機能に加えて、ランドセルを背負うために必要な部位である肩や背中のクッションについても解説していきます。
クッション部分を正しく選ばないと、事故の原因になったり、お子さんの成長に影響が出るかもしれませんよ。
ランドセルのクッションで事故防止!安全機能も紹介!
ランドセルってなんで横に分厚いんだろう?
ランドセル本体の厚みや背中のクッションがあることで、事故の防止になっているんです。
最近のランドセルは安全の為に様々な工夫がされており、子ども達を登下校中の事故から守ってくれています。
今回は事故防止につながる安全機能を、3つ紹介していきます。
- 厚みとクッション性で、後頭部が守られる!
- 強い衝撃で外れるフックで、引きずられ防止
- 暗い道でピカピカ光る反射材が、交通事故を防止する!
厚みとクッション性で、後頭部が守られる!
転倒した時などに、ランドセルの厚みやクッション性で後頭部が守られます。
登下校中には大きな事故以外にも、あまり目立たない小さな事故が起きています。
例えば、友達に後ろから強く押されたり、引っ張られて転倒したりすることは日常茶飯事ですよね。
小学生のときに、階段の手すりに乗ってすべったことないでしょうか?この遊びも一歩間違えれば、落ちて事故の原因となります。
ランドセルは普通のリュックと比べてかなり厚みがあり、転倒や落下の衝撃を和らげてくれます。
特に後ろへ倒れた時は後頭部が浮くので、強く頭を打つのを防止できますよ。
また地震が起きた時に、防災頭巾の代わりとして頭の上に載せれば、落下物から体を守ることができます。
強い衝撃で外れるフックで、引きずられ防止
ランドセル横のフックが、強い衝撃を受けると外れることで、子供が引きずられることを防いでくれます。
横のフックには給食袋や、体操服などのランドセルに入りきらない荷物をかけることがありますよね。私も終業式で、大量の袋を横にかけて息を切らして帰宅した思い出があります。
狭い道では、自転車や自動車とすれ違うときに袋が引っかかる可能性があるんです。少し引っかかるだけでも、子どもはバランスを崩して、引きずられてしまい事故につながります。
引きずられながら、ランドセルをすぐに体からとることは難しいですよね。
フックが自然と外れることで、大きな事故に発展することを防げます。
また取れたフックは、すぐに自分で取り付けることができるので安心です。
暗い道でピカピカ光る反射材が、交通事故を防止する!
夕方の下校中に、ランドセルについた反射材が光って交通事故の防止につながります。
1年のうちで18時より前に日が落ちるのは、7か月間と年の半分以上を占めています。学童後に帰宅する場合は、道が暗くなっている確率が高いです。
小学生は交通事故に合いやすく、特に小学1年生が多いようです。子どもが注意できる視野には限界があります。
反射材がついていることで、歩いているだけで運転手に気づいてもらいやすくなります。
前後左右360°についていることが多く、100m手前から反射して車が止まれるようになっているようです。
また形がリボンになっていたり、デザインを崩さないように各メーカー工夫しています。
反射材がついていないランドセルの場合も、安心してください。キーホルダーやシール型の製品や、反射材付きのランドセルカバーが販売されているので、後からでもつけることができますよ。
ランドセルの背中クッションを快適に!選び方3選!
たくさんの機能を持っているランドセルですが、快適に背負うために1番大事な部分はどこかご存じでしょうか?
ずばり、背中のクッション部分の選び方で登下校を快適に過ごせるかが決まります!
- 背負い心地は背中と体の密着度で決まる!
- 通気性を良くすることで、汗をかく夏でも消臭・抗菌に
- 見えない背当てのデザインをこだわれば、おしゃれ
背中のクッションは「背当て」といい、子どもの背負い心地に非常に重要です。
今回は、背当てを選ぶときのポイントを3つ紹介していきます。
背負い心地は背中と体の密着度で決まる!
ランドセルをしっかり背負えるかどうかは、背当てと体との密着度が高いかが重要ポイントです!
密着度が高いと、背中が前に押されて姿勢よく背負うことができます。
耐圧分散といって、重さを背中全体に分けてかかるようにしてくれるので、軽く感じる効果もあるようです。
また背当ての素材が、天然革か人工革で背負い心地が変わります。
ただ人工革の製品も、メーカーが工夫して独自の素材を出していたり、クッションの構造を工夫しているようです。
例えばランドセルメーカー大手のセイバンは、独自の「ブレスレザー」という革を使っています。また低反発と高反発のクッションを組み合わせた「Wクッション」で背負い心地を上げています。
通気性を良くすることで、汗をかく夏でも消臭・抗菌に
通気性が良い背当てだと、夏でも背中部分が蒸れないので、消臭や抗菌につながります。
ランドセルの背当てはまっすぐではなく、凹凸があります。特に両脇が盛り上がっていて、真ん中がへこんでいる構造が多いです。
真ん中をへこませておけば、風が通りやすくなり通気性がよくなります。
通気性が上がれば汗をかいても乾きやすく、匂いも気になりません。また湿度が大好きなカビ菌も増殖しづらい環境が作れます。
背当てパッドを使うのもおすすめだよ!
ランドセルをさらに清潔に保つためにおすすめなのが、「背当てパッド」です。メッシュ生地で出来ており、マジックテープやボタンなどで簡単に付け外しができます。
パッドを洗濯するだけでいいので、ランドセルを拭いたり乾かしたりする必要がありません。洗濯も面倒くさい!という場合は、お子さんに洗濯機に入れてもらいましょう!
汗をたくさんかいてしまう夏の間だけでも着ければ、背中の快適度がUPしますよ。
見えない背当てのデザインをこだわれば、おしゃれ
普段は見えない背当て部分をこだわることで、おしゃれなランドセルをGETできます!
背負っている間は隠れている背当て部分ですが、そこだけ色を変えてバイカラーにしたり、ステッチをいれたりすることができます。オーダーメイドであれば、数種類の色から選ぶことも可能です。
ほとんどのランドセルは、背当て部分が白無地のことが多いです。
背当てを変わったデザインにすれば、ひっくり返っていても自分のものをすぐに見つけることができますね。
ランドセルの肩ベルトクッションを比較!メーカー別に!
ランドセルの重さを支えるのに、1番重要な部分は肩ベルトです。
メーカー別に5社を比較したところ、クッション性の高さや柔らかさ、衝撃を吸収する機能などメーカーによってさまざまな特徴があることがわかりました。
メーカー名 | クッションの特徴 | その他の特徴 |
セイバン | クッション性の高いウレタンパッドを使用 | 根本から立ち上がり、軽く感じる |
フィットちゃん | 厚みがあるふかふかクッション | 左右が盛り上がり、軽く感じる |
中村鞄製作所 | NASAで開発されたシャトルクッション | 耐久性に優れている |
ふわりぃ | 厚みが従来の2.5倍 | チェストベルト付き |
ララちゃん | 柔らかさ重視 | ベルト交換可能 |
最近の小学生は、4~5kgという重さの荷物を毎日背負いながら登校しています。
ランドセル本体の重さは大体1㎏前後なので、合計5kg以上を運んでいることになります。
正しい背負い方ができないと、負荷が肩一点にかかり、成長に影響が出るかもしれません。
クッション性の高さで選ぶなら、セイバン
セイバンのランドセルは、クッション性の高い「ウレタンパッド」を肩ベルトに使用しています。
肩とベルトの間をパッドが埋めてくれるので、すき間が生じません。
背当てと同様に肩ベルトも体との密着度が高い方が、重みを分散させることができますよ。
またセイバンのランドセルは、天使の羽とも呼ばれています。この名称の由来は、肩の付け根部分に固い素材を使用することで、ベルトが根本から立ち上がる状態になることから来ています。
肩ベルトを上に上げることで体との密着が高まり、軽く感じるようになります。
厚みがあるふかふかクッションは、フィットちゃん
フィットちゃんは、「楽ッション」というふかふかのクッションを、肩ベルトに使用しています。
クッション材の厚みを従来と比較し2倍にすることで、鎖骨から胸上の筋肉への負荷が30%軽減されたようです。
肩ベルトの左右が盛り上がっている形状なので、歩いた時に重心がぶれずに軽く感じます。
子どもは走ることが多いので、クッションの厚みがあれば、肩への負担も軽減されますよね。
NASAで開発されたクッションを使用!中村鞄製作所
あの有名な「NASA」で開発されたクッションを肩ベルトに使用しているのが、中村鞄製作所です。
宇宙飛行士の体を守るために作られた、シャトルクッションという素材を使っています。
宇宙という響きだけですでに凄そう~と思ってしまいますよね!
ご存じだと思いますが、宇宙にいくのは体にとても大きな負荷がかかります。そのためこのクッションは、衝撃を97%吸収させるという構造になっているようです。
一般のものは一点を押すと、周りの部分もある程度押されてしまいます。一方でシャトルクッションは、体温でゆっくり沈み込むので、体にあわせて沈み込んでくれます。
耐久性にも優れているので、6年間厚みが無くならずに使い続けられますよ。
クッション性に加え、チェストベルト付き!ふわりぃ
ふわりぃのランドセルはクッション性に加え、なんと肩ベルトに「チェストベルト」がついています。
クッション材の厚みを従来と比較し2.5倍にすることで、見た目からもボリューム感がわかる構造です。
登山やランニング用のリュックについているチェストベルトをつけたとき、軽く感じたことはないでしょうか?
ランドセルにもチェストベルトをつけるのは、ありそうでなかった発想ですよね。取り外しも簡単なので、荷物が重いときだけ付けることも可能です。
ベルト裏をリブ構造にすることで、肩からのずり落ちを防いでくれるという工夫もされています。
ベルトのやわらかさを重視するなら、ララちゃん
ベルトの「やわらかさ」を重視する方には、ララちゃんのマジかるベルトがおすすめです。
やわらかいベルトを使うことで、子どもが激しく動いても負荷がかかりにくく、安全で快適に背負うことができます。
また柔軟性が高いので、折りたたむことができます。もちろん折りたたんでもシワの原因にはなりません。
他のメーカーと比較しても、家で簡単に取りかえられるのはマジかるベルトだけです。
体格や服装に合わせてベルトを変えることで、6年間快適にランドセルを使えます。
50種類以上のカラーやデザインが揃っているので、途中で飽きてしまっても、カスタマイズすることができます。
ランドセルの代わりはリュック?次世代は登山用!
次世代ランドセルとして注目されているのが、登山用リュックをもとに作られた製品です。
ここまで紹介した通りで従来のものでも、たくさんの安全機能や子どもの負荷を軽くする工夫がされています。しかしランドセルの基本的な形は、100年以上変化していません。
そこで最近ではランドセルの代わりとして、子どもたちが自由に好みのものを選べるように、リュック型スクールバッグの開発が進んでいます。
でもリュックって機能面は大丈夫なの??
小学生の伝統となっているランドセルなので、代わりのリュックで6年間大丈夫なの?と不安に感じる方も多いと思います。
そこで最後に、ランドセルとリュックの良いとこどりをしている「エルゴランセル」の製品を紹介します。
軽く感じることにこだわっている、エルゴランセル
軽いことより、「軽く感じること」にこだわっているのがエルゴランセルのランドセルです。
登山用リュックに必ずついている胸・腰ベルトがついているのが、最大の特徴です。抱っこ紐などもそうですが、腰のベルトがあることで、肩の負担がかなり小さくなります。
また内側の背中側にはゴムベルトがついており、中の荷物を固定できます。重みが背中から離れるほど、重心が後ろにいってしまうので、この機能のおかげで体のバランスを保てますよね。
5キロ以上の重い荷物を持つ小学生にとって、登山用リュックは体の負荷を軽くしてくれるので、ランドセルの代わりとして最適と言えます。
また見た目もリュック!という感じでもなく、どちらかというとランドセルに近い形状です。
周りのお友達の目も気にせずに、快適に登下校をすることができます。
特にお子さんの通学距離が長い方には、おすすめです。
「エルゴランセル」はランドセルのレンタルも行っているようなので、気になる方はHPを是非チェックしてみてください。
まとめ
- 事故で転倒した時などに、ランドセルの厚みやクッション性で後頭部が守られる
- ランドセル横のフックが、強い衝撃を受けると外れることで、子供が引きずられることを防いでくれる
- 下校中の暗い道では、ランドセルについた反射材が光って交通事故の防止につながる
- 背当てを選ぶポイントは体との密着度・通気性・デザインの3つ
- セイバンのランドセルは、クッション性の高い「ウレタンパッド」を肩ベルトに使用
- フィットちゃんは、「楽ッション」というふかふかのクッションを肩ベルトに使用
- 「NASA」で開発されたクッションを肩ベルトに使用しているのが、中村鞄製作所
- ふわりぃのランドセルはクッション性に加え、「チェストベルト」つき
- べルトの「やわらかさ」を重視する方には、ララちゃんのマジかるベルトがおすすめ
- 次世代ランドセルとして注目されているのが、登山用リュックをもとに作られた製品
- 軽いことより、「軽く感じること」にこだわっているのがエルゴランセルのランドセル
この記事では、最近のランドセルの事故防止機能について説明していきました。
今の小学生は過去一と言われるほど、重い荷物を毎日背負っています。ランドセルメーカーも事故防止に加えて、重さへの対策に力を入れています。
お子さんにしっかりあったランドセルを選ぶことは、体を守ることにも繋がるので、とても大切です。ネットでも簡単に購入できる時代ですが、実際に背負ってみて決めることをおすすめします。
また従来のランドセルの枠を超えて、子どもが自由に通学バッグを選べる時代へと変化が見られます。小さな企業だけでなく、大手の企業でも次世代ランドセルの開発や販売が進んでいるようです。
デザインだけで選ぶのではなく、子どもたちが一番楽で安全に毎日を過ごせるように、大人も協力してラン活に参加していきたいですね。
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