図形が苦手なのはなぜ?!自分で書いたり作ったりすれば克服できる!

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うちの子数学は嫌いじゃないのに、なぜか図形が苦手なんだよなあ

図形を苦手だなと感じるのは、性質が理解できていなかったり、空間を上手く頭の中でイメージできていなかったりするからです。

なぜ私の子どもは図形が苦手なんだろう?と心配ですよね。

苦手を放置したまま学年が進んでいくと、お子さんがテストで図形問題を全く解けないという事態になるかもしれません。

実際に自分の手を動かして、平面や空間図形を作ってみることが苦手を克服するきっかけになりますよ。

記事の中では、家にある身近なものを使って立体をイメージしやすくする方法も紹介しています。

この記事を読めば、なぜ子どもが図形を苦手なのかしっかり把握でき、克服する方法を見つけることができます。

目次

図形が苦手なのはなぜ?平面と立体それぞれで解説!

なぜ図形を苦手と感じるかというと、形の性質を理解したり、空間のイメージが上手くつかめていなかったりするからです。

まず図形には、大きく分けて平面と空間の2種類があります。小中学生では、基本的な性質や面積・体積の求め方などを勉強していきます。

平面図形:三角形・四角形・多角形・丸・扇形など1つの平面のみで書ける図形のこと

空間図形:円柱・角柱・円錐・球体などいくつかの平面や曲面が組み合わさった図形のこと

図形を苦手と感じている子は、形をしっかり理解せずに、こんな感じかなと感覚で捉えてしまっているのですね。

平面図形が苦手なのは、性質を理解していないから

なぜ平面図形が苦手と感じるかというと、形を頭の中では想像できていても、性質を理解していないからです。

性質をしっかり理解していれば、平面図形の区別もつき自分で書くこともできるようになりますよ。

小学生のお子さんには少し難しいので、中学生のお子さんがいらっしゃる方は参考にしてくださいね。

でも性質って一体なに?と思ったでしょうか?いくつか例題を一緒に考えてみましょう!

二等辺三角形の性質は?
  • 二つの辺が等しい三角形
  • 底角が等しい、頂角の二等分線が底辺を垂直に二等分する
平行四辺形の性質は?
  • 二組の向かい合う辺が平行な四角形
  • 2組の対角や対辺が等しい、対角線はそれぞれの頂点で交わる

二つの辺が等しいとか二組の向かい合う辺が平行という説明は、「定義」であり性質ではありません。

どうでしょう?定義の方が、先に頭に浮かんだ方が多いのではないでしょうか?

私たち大人でも性質をきちんと理解できない場合があるので、子どもにはなおさら難しいことだと思います。

ではどうやって平面図形がわかるようになるかというと、自分で手を動かして慣らすことが必要です。

詳しくは、後述の「図形の苦手を克服する手順を紹介!自分の手を動かそう!」で方法を説明していますので、是非ご覧になってください。

空間図形が苦手なのは、空間認識能力が乏しいから

なぜ空間図形を苦手と感じるかというと、空間認識能力が不足している可能性があります。

空間認識能力とは、自分や相手の位置や形・大きさ・動きなどを把握する能力のことです。

その難しそうな能力はなに?と思うかもしれませんが、私たちはこの能力を日常生活で無意識に使っていますよ。

・地図を見て、目的地までの行き方を想像できる
・球技で、ボールの動きやスピードを予測して取りに行ける
・片付けの時に、箱にどれくらい物が入るか考えられる
・自転車の運転で、人や自動車との距離感を予測できる

これらができないと、方向音痴や運動音痴と言われてしまいます。つまり空間認識能力が、あまり高くないということです。

図形の場合もこの能力が低いと、空間をしっかりイメージできず、苦手意識をもってしまうというわけです。

図形の苦手を克服する手順を紹介!自分の手を動かそう!

図形への苦手意識を克服するには、実際に図形を書くなど自分の手を動かして作業することが大切です。

図形の苦手を克服する手順
  1. 図形を書いたり、立体を作ったりする
  2. とにかく図形問題を多く解いて、慣れる
  3. 自分の言葉で図形や解答の説明を書けるか、確認する

図形を作ったり、たくさん問題を解いたりすることで、ただ暗記しようと頭で考えているだけのときと比べ、性質が記憶に残りやすくなります。

また自分の言葉で図形や問題の答えを説明できれば、性質をしっかり理解できた証拠になります。

わからない問題とにらめっこしているだけでは、図形についてきちんと理解することはできません。

図形を書いたり、立体を作ったりする

図形を実際に紙に書いたり、一緒に立体を作ってみたりすることで性質をイメージしやすくなりますよ。

図形の性質や特徴を言葉で覚えようとすると、文字ばかりで嫌になってしまいますよね。

実際に手を動かして作ることで、イメージが記憶に残りやすくなります。

工作は、中学生以上でも是非挑戦してみてください!

工作というと幼児や小学生がやるイメージがありますが、図形が苦手な中学生にも是非やってみて欲しいです。

中学生の数学は、公式をたくさん覚える必要がありますよね。公式をなかなか覚えられない場合は、小学生で習った図形の性質をきちんと理解できていない可能性が考えられます。

図形の勉強は小学校→中学校→高校と繋がっており、学年があがるごとに応用問題が増えていきます。

つまずいた時こそ一歩戻って、図形と向き合い克服するのがおすすめです。

とにかく図形問題を多く解いて、慣れる

次にやることはたくさんの図形問題を解いて、問題に慣れることです。

算数や数学の問題は、出題のパターンが大体決まっています。たくさん問題を解くことで、パターンを定着させることができます。

定着化ができれば、どのように問題を解けばいいのかが瞬時に判断できるようになりますよ。

同じ問題集を繰り返し解かせるのもおすすめですよ!

スポーツで同じ練習を何回もしていれば、勝手に体が反応して動けるようになったという経験はないでしょうか?

苦手な図形問題は退屈かもしれませんが、何回も解くことで、どんどん問題への理解度があがっていきます。

最終的にはすぐに解き方が頭に浮かんでくるので、苦手を克服する一歩になりますよ。

自分の言葉で図形や解答の説明を書けるか、確認する

最後に図形の性質や解答の説明を、紙に書くことができるかを確認しましょう。

すらすら書き進められれば、きちんと理解できている証拠です。

またはお子さんに答えを見ないで、問題を解説してもらうのはどうでしょうか?

途中で言葉に詰まってしまう時は、分かったつもりになっているだけで理解できていない可能性が高いです。

そのままにしてしまうと、テストで「ああ!この問題解いたことあるのに、解けない…」という悲しい結果が待っているかもしれません。

説明できる問題が増えるほど、子どもの自信につながるので、苦手の克服につながりますよ。

空間図形が苦手でも空間認識能力を鍛える方法4選!

空間図形が苦手でも、家にある身近なものを使って簡単に空間認識能力を鍛えることができますよ。

今回は、お子さんと一緒に能力を鍛える方法4つをご紹介していきます。

空間認識能力がUPする方法4選
  1. 家にある空間図形を探して、展開してみよう
  2. 料理で切った食材の断面を観察してみよう
  3. 紙とペンだけで空間図形の見取り図を書いてみよう
  4. 小中学生でも簡単にできる!綿棒で立体を作ってみよう

先ほど、私たちは生活の中で空間認識能力をよく使っているということを説明しましたよね。ということは日々の行動や身近なものを使って、能力を鍛えることができるということです。

日常的に家にある食材やお菓子の空き箱を使って、立体を平面に変換することで、空間をイメージしやすくなりますよ。

実際にお子さんと一緒に手を動かして、平面や立体を作る方法も紹介していきますね。

家にある空間図形を探して、展開してみよう

家の中を探してみると、身近な所に空間図形がたくさん隠れていますよ。

私も家の中をざっと探しただけで、20種類ほどの空間図形を見つけることができました。

円柱や角柱は、化粧品やラップなど洗面や台所用品が多かったです。薬は、角柱の外箱の中に円柱のビンが入っていますよね。

鉛筆や割りばしもよ~く見ると角柱になっていますよ。

円錐や角錐はなかなか見つけるのが難しかったですが、ニット帽やお菓子から見つかりました。他にはクラッカーやメガホンなどが円錐ですね。

紙でできているトイレットペーパーやお菓子の空き箱を展開してみよう!

紙でできている空間図形は、1辺を切るだけで、簡単に展開図を作ることができます。

例えば円柱のトイレットペーパーは開いてみたら四角形だったり、お菓子の箱も色々な大きさの四角形が集まっていたりしますね。

空間図形も開いてみると、実は平面を組み合わせてできているということがわかりますよね。

料理で切った食材の断面を観察してみよう

切った野菜の断面図を観察してみると、立体を輪切りにするとどんな形が出てくるのか想像しやすくなりますよ。

是非料理中に少し手をとめて、一緒に野菜の切り口を見てみましょう。

冷蔵庫によくある野菜の断面はどうなっているのか、少し紹介しますね。

にんじん・大根など

円柱や円錐の食材はまな板で横にして切ると、断面は丸になります。さらにそれを縦に切ると、断面は四角になります。

その他にもいちょう切りといって、丸を分けて切ることで扇形を作ることもできますよ。

豆腐・こんにゃくなど

立方体の食材はさらに細かくきることで、さいのめ切りといってサイコロ状にすることができます。

大きい立方体は小さい立方体が集まって作られているのが、わかりますよね。

トマトやりんごなど

球体の食材は、縦に半分に切ると断面は丸になります。さらに放射状に何等分かにすると、くしの目切りといって断面は半円です。

球状の食材はどこを切っても、断面が円になることがわかります。

文章だけではなかなか理解しにくいと思うので、是非いろいろな食材を切って断面を観察してみて下さいね。

紙とペンだけで空間図形の見取り図を書いてみよう

次に紹介するのは、空間図形の見取り図を簡単に書く方法です。用意するものは紙とペンだけです!

絵が苦手な私でも、書き方をマスターすることができましたよ。

紙は方眼紙を使うのがおすすめです。普通の紙だと、バランスよく書くのが難しい場合があります。

図左上の立方体の書き方を例にして、説明していきますね。ポイントは「真ん中の1本線から書き始めること」です!

① まず縦に線を1本引きます。今回の線は4マス分。
② ①の線下部から両サイドに斜め線を書き、ここが底面となります。4マス分を斜めに横断。
③ ①の線上部からも両サイドに斜め線を書き、ここが上の面となります。4マス分を斜めに横断。
④⑤ 横部分を線でつなぎ、上の面も完成させます。
⑥ 見えない部分は点線で書き、完成です。

他の空間図形も基本的には同じやり方で、書くことができます。

空間図形を書こうと思うと、どうしても三角や四角の面から書き始めてしまいますよね。線から1本1本書いていくことで、歪んだ図形になることもありません。

実は私も何回か書くのに失敗しましたが、その失敗から次はこうしたら書けるかな?と考えていくことにも繋がりましたよ。

繰り返し挑戦することで、徐々に形がつかめるようになってきます。

小中学生でも簡単にできる!綿棒で立体を作ってみよう

今回は家によくある綿棒を使って、立体を作る方法を紹介していきます。用意するものは4つだけ、5分程度で簡単につくることができますよ。

今回は上の見取り図でも書いた、四角錐に挑戦してみました!

STEP
必要なものを用意する
  • 綿棒8本
  • はさみ
  • セロハンテープ
  • 厚紙

厚紙の縦辺は、綿棒の長さと同じくらいのものを選ぶのがおすすめです。

今回はお菓子の空き箱の端を切って使いましたよ!

STEP
厚紙に綿棒をつけて、底面を作る

今回作るのは四角錐なので、底面となる四角を作っていきます。

綿棒を四角く配置して、つなぎ目部分をテープで留めていきます。テープの見た目が気になるという方はボンドを使ってくださいね。

STEP
四角の四隅に綿棒を立てる

四角の四隅に綿棒を縦につけていきます。

両面テープを使うと、簡単に綿棒を立てることができますよ。

上手く立てられない場合は、普通のテープで下を補強しましょう。

STEP
綿棒を中心に集めて留める

立てた綿棒4本を中心に集めて、集合させます。

今回は簡単にスティックのりを使ってくっつけましたが、ボンドを使えば強度があがりますよ。

最後に周りの余分な厚紙を切って、完成です♪

STEP
おまけ

作業していたら、隣で2歳の娘が四角を作って遊んでいました。

1本の上に横向きに何本も載せたり、色々な形を作ったりと楽しんでいましたよ。

綿棒を使うだけでも、楽しんで形の勉強ができそうですね。

厚紙を使わずに綿棒だけで作る方が、見た目はすっきりします。ただ難易度があがるので、苦手な子でも簡単にできるこの方法がおすすめです。

同じものをもう一つ作って厚紙同士をくっつければ、八面体に変身させることもできます。是非色んな空間図形を作るのに、挑戦してみてくださいね。

まとめ

  • なぜ子どもが図形を苦手と感じるかというと、形の性質を理解したり、空間のイメージが上手くつかめていなかったりするから
  • なぜ平面図形を苦手かというと性質を理解できないから、空間図形が苦手なのは空間認識能力に乏しいから
  • 苦手意識を克服するには、実際に手を動かして作業することが大切
  • 苦手を克服する手順は、図形を書いたり立体を作ったりしてみる、たくさん問題を解いて慣れる、自分の言葉で図形や解答を説明できるか確認する
  • 家にある身近なものを使って、空間認識能力をUPさせよう
  • 家の中で空間図形を探して展開してみたり、野菜の切り口を観察したりして、空間認識能力を鍛えよう
  • 空間図形の見取り図を書くポイントは、真ん中の1本線から書き始めること
  • 家によくある綿棒を使って、5分程度で簡単に空間図形が作れる

なぜか子どもが図形苦手なんだよなと漠然と思っていた人も、理由がわかれば、苦手への対処をすることができます。

日常でも必要となる空間認識能力は、鍛えて損はありません。一緒に手を動かすことで、お子さんの図形への苦手意識を無くしてあげましょう。

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