皆さんも道を歩いていると、1度は目にするであろう自動販売機。
自販機ってあまり買っている人見かけないよなあ?売れてる?
道端の販売機は、実際どれぐらいの売上があるのでしょうか?
自動販売機1台の売上金額は、1日の平均が2,600円ほどと言われています。
この記事では飲料自販機や券売機1台ごとの平均の売上を計算してみたり、自動販売機の豆知識をランキング形式でご紹介します。
そして記事の最後に、自販機ビジネスの売上や利益についても触れていきたいと思います。自販機ビジネスって何?と思われた方もいるかもしれません。
もしかしたら、副業として月に平均数千円~数万円の不労所得をGET出来るかもしれませんよ。
自動販売機の売上は平均で1日3,000円未満!
自動販売機1台あたりの売上金額は、平均で1日2,600円ほどです。
自販機の設置台数は全国で約494万台、そして売上は約4兆7,300億円とのデータが出ています(2016年度末時点)。
そうすると1日平均売上額は、4兆7300億円÷494万台÷365日≒2,600円という計算となります。
数字で書いたのですが、特に売上は桁が大きすぎて、想像がつかない数字ですよね。
日本は世界の中でも自動販売機の台数がかなり多く、色々なものが売られています。
でもこの2,600円という数字は、単純に売上を台数で割っただけです。今回は実際に1台当たりどの程度売れているのかを、売上金額の多い飲料自販機と券売機を例に考えてみたいと思います。
飲料自販機の売上は平均で1日2,500円未満!
飲料自販機の設置台数は約247万台、売上は約2兆円です(2016年度末時点)。
1台の1日平均を計算すると、2兆円÷247万台÷365日≒2,200円となります。
自販機の飲み物は大体150円前後なので、1日14~15本程度売れているという計算です。
私もそうですが、自販機で買う本数は大体1~2本ではないでしょうか?となると、1日で10人前後の人が利用していることになりますね。
例えば飲料メーカーのダイトーは、27万台の自販機で920億円売り上げていて、1台の平均は1,000円未満となっています。メーカーや人気があるかどうかで、平均金額も変わってくるようです。
券売機の売上は平均で1日約10万円!
券売機の設置台数は約5万台、売上は約1兆8200億です(2016年度末時点)。
1台の1日平均を計算すると、1兆8200億円÷5万台÷365日≒99,970円となります。
ここでの券売機は乗車券売機以外にも、食券や入場券の機械も含まれます。売上は飲料とあまり変わりませんが、台数が圧倒的に少ない為に1日平均は高くなるんですね。
乗車券はそれぞれの人が買う値段が、一定ではない為に何人程度の人が利用しているかの推測は出来ません。
ただ飲料販売機よりは、確実にたくさんの人に利用されています。
自動販売機の売上ランキングは日本が世界一!?
実は日本の自動販売機の売上は、世界一とのデータがあります。
自販機の売上は、世界一の経済大国アメリカよりも多いんですね。国の広さが違うので、普及台数はアメリカの方が多いのですが、売上ランキングは日本が世界一です。
今では日常となっている冬のHOTの飲み物ですが、この技術は日本が開発したものなんです。
1台でCOLDとHOTが選べる自販機、冬になると必ず目にしますよね。私も小さい頃に、よくおしるこ缶を買ってもらっていました。この技術のおかげで、自販機が日本中に広まっていったんですね。
ではそんな日本で、一番売れているのは何の販売機なのでしょうか?
自販機台数1位は飲料販売機!最新データを紹介!
2021年度末での自販機全体の台数は約400万台です。
このうちランキング1位は飲料の販売機になります。台数は約224万台で、全体の半分以上の割合を占めています。
では飲み物の中ではどの種類の販売機が1番多いのでしょうか?
- 缶やペットボトルの清涼飲料水
- カップ式のコーヒー・ココア
- 紙パックの乳飲料
- 酒類
屋外屋内問わず、清涼飲料水の自販機が1番よく見かけますよね。カップ式のものはオフィスや食堂、公共施設等の屋内に置いてある印象です。
私がこどもの頃はお酒の自販機も見かけたような気がしますが、最近は未成年の飲酒防止の為に数が減らされています。
25年前と比べて従来の酒類自販機数は、なんと100分の1になっているようです。最新の機械は年齢確認が出来るように、改良されています。
飲料自販機でランキング1位はコカ・コーラ!
- コカ・コーラ
- サントリー
- アサヒ
コカ・コーラが堂々の第一位です。自動販売機は全国で88万台、製品数は600種類以上あります。
コカ・コーラ以外にいろはすや綾鷹、コーヒーはジョージアなどのブランド名が有名です。皆さんも街中で、赤い自販機を見たことがあるのではないでしょうか?
またコカ・コーラの自販機は、電子マネーやクレジットカードによるタッチ決済が出来る機械の普及が進んでいます。
クレジットカードが使えることで、電子マネーのアプリも不要です。海外からの旅行客でも、簡単に飲み物を購入することが可能になりました。
自動販売機は10年間で100万台減少している!?
自販機が多いと言われている日本ですが、この10年間で台数がなんと100万台程減少しています。
- 街中にコンビニが増えた
- 種類が少なく、欲しいものが無い
- スーパーと比べて、値段が高い
自販機はコンビニに勝てない?
自販機が減った理由の1つに、コンビニの増加があるようです。
全国のコンビニの数は現在約5万6000店舗で、10年前よりも1万店舗増えています。
皆さんがお住まいの駅前にも、セブンイレブン・ファミマ・ローソンと全ての店舗があるという地域もあるのではないでしょうか?
さらにコンビニコーヒーの出現で、自販機の減少が加速したと言われています。
私もコンビニコーヒーを買うことがあるのですが、本格的に豆から挽いている店舗もありますよね。缶コーヒーに比べると、風味や味の良いコーヒーを手軽に楽しむことが出来ます。
自動販売機の販売種類は約30種類
家の近くの自動販売機を調べてみたところ、平均27種類(最小20種類~最大30種類)の飲み物が売られていました。
定番のお茶や水に加えて、炭酸飲料が少しありました。大体3分の1程度はコーヒーで、エナジードリンクが入っている販売機も見かけました。
一方近くのコンビニを見てみると、缶やペットボトルだけで、なんと150種類以上の種類が置かれていました。紙パックの飲料も含めると、200種類程の商品が売られているんですね。
自販機にとって、コンビニは種類の面でもかなりのライバルと言えます。
スーパーと自販機では値段が倍程度違う!?
スーパーでよく見かける500mlのペットボトルのお茶は、60~80円前後で売っていますよね。
でも自販機を見ると、130~150円で販売していることが多いです。さすがにここまで値段が違うと、緊急の時以外は買わないでおこうという気持ちになってしまいますよね。
ここまで読むと、自販機の今後が不安になる方もいるかもしれません。
自販機ってこれから大丈夫なのかな…?
大丈夫!自販機業界はまだまだ伸びしろがあるんだよ
実は自販機も工夫次第では、売上につながる可能性があり、実際に各メーカーや企業が様々な工夫を始めています。また飲料以外の自販機も注目されています。
コンビニが自販機に変わる?人手もスペースも節約!
コンビニの増加が自販機の減少の原因であると解説したのですが、最近では逆にコンビニが自販機に変わるという現象が起きています。
大手のセブンイレブンやファミリーマート等が、コンビニ自販機を設置しているんです。
コンビニを経営するのには、人手やある程度のスペースが必要になりますよね。お客さんの少ない深夜帯でも、人を1人置いておく必要があります。また防犯面でも、心配事は尽きません。
その点コンビニ自販機は通常の自販機と同じか、やや広めのスペースで設置可能です。もちろん24時間無人で大丈夫なので、人も必要ありません。
通常のコンビニに並んでいるおにぎりやサンドイッチ等、60種類程度の商品を購入することができます。
このように飲み物以外の自販機が今注目されているんですね。
自動販売機の売上は自販機ビジネスでどれくらい?
まだまだ伸びしろがある自販機業界ですが、自販機ビジネスという副業を聞いたことはあるでしょうか?
自販機ビジネスで1本150円の飲み物が1日に10本売れた場合、1ヶ月の売上は約45,000円になり、約7,000円の利益が出ることが予想できます。
簡単にこのビジネスについて説明すると、設置場所を探して自販機を置くだけで売上の一部を設置者が得ることができます。
メーカーとしては商品が売れ、場所を探す手間が省けるので、一石二鳥というわけです。
自販機ビジネスの売上は数千円~!利益は赤字のことも
では実際にどれくらいの利益がとれるビジネスなのでしょうか?
人気の自動販売機では、1ヶ月に数千円の利益が出そうです。以下の表は、1本150円の飲み物が売れた計算とします。
人気の自販機 | 売れない自販機 | |
---|---|---|
1日に売れる本数 | 10本 | 2本 |
1ヶ月の売上 | 150円×10本×30日=45,000円 | 150円×2本×30日=9,000円 |
販売手数料 | 25%(11,250円) | 25%(2,250円) |
電気代 | 4,000円 | 4,000円 |
利益の計算 | 11,250-4,000 | 2,250-4,000 |
利益 | 7,250円 | -1,750円 |
利益あり | 赤字 |
基本的に自販機を設置する際は、フルオペレーションといって機械のメンテナンスや補充、クレーム処理をメーカーに任せることになります。
その為、売上全てが利益になるわけではありません。利益の計算式は、売上の25%程度ー電気代となります。
電気代はメーカー側が支払うこともあったり、販売手数料の%は各メーカーによって違うので、注意が必要です。
また電気代が最近高いですよね…。電気代があがると利益が減ってしまったり、売上が電気代以下の場合は赤字になる可能性があります。
自動販売機設置までの手順を簡単解説!
実際に自動販売機を設置する際にはどうしたらいいのでしょうか?
- まずは自販機を置く土地を探す
- 土地の持ち主に交渉、設置の許可をとる
- メーカーに設置の相談、見積もりを行う
- 自販機を設置し、利益をGET!
①自販機を置く土地を探す
まずは自販機設置場所を探す必要があります。例えば、自販機が足りてないような場所を探したり、人通りが多くて売上が伸びそうな場所を見つける作業です。
私の近所で設置されていたのは、駐車場の敷地内や会社・工場の前が多かったように感じました。会社の前にあると、休憩時間にちょっと飲めたりして便利ですよね。
②土地の持ち主に交渉、設置の許可をとる
いい設置場所を見つけたら、土地の持ち主に交渉する必要があります。ただし相手のメリットになるようなことを提示しなければならないので、営業トークが必要となります。
あまり無いかもしれませんが、実家が空き地になっている、家の前に余分なスペースがある場合はラッキーです。
自分の所有地がある場合は、交渉をすることなく設置に進むことができます。
③メーカーに設置の相談、見積もりを行う
あと設置まで一息です。土地が確保できたら、各メーカーに設置の相談に行きます。
その土地が本当に売れる土地なのか、メーカー側も調査する必要があります。また設置者側は料金の説明を受けます。料金形態は各メーカーによって異なるので、数社見積もりをとるのがおススメです。
メーカー単独の自販機以外にも、それぞれの人気商品を集めたミックス型の販売機もあるようです。こちらの方が、人気商品を一気に揃えられるので、リサーチの手間も省けそうですよね。
④自販機を設置し、利益をGET!
見積もりが終わり、いよいよ設置となります。設置後はほとんどの場合、管理をメーカーに任せることができます。
例えば、商品補充や清掃・メンテナンス等ですね。自分で管理を行えば利益は少し上がりますが、定期的にその場に行けない場合はメーカーに任せた方が安心です。
設置後は商品の売れ行きをチェックして、後は売上をできるだけ伸ばしてゆくという流れです。
今注目の自販機ビジネスは、食料自販機
現在自販機ビジネスは多くが、飲料自販機に頼っている形です。でもここまでお伝えしてきたように、飲料自販機は売れ行きが低下しているという現状があります。
コンビニ自販機などもその一種ですが、最近はラーメンや餃子が自販機で買える時代になっています。
最後に、今大注目のラーメン自販機をご紹介します。
・ヌードルツアーズ
現在20種類の有名店の冷凍ラーメンが、自販機で購入できます。
スープごと冷凍されているので湯煎するだけで、簡単に調理して食べることが可能です。現在全国で176台の自販機が稼働しており、冷凍餃子の販売所の前に設置してある場合もあるようです。
ランチやちょっと小腹が空いたときに、24時間いつでも購入することができるのは有難いですよね。
ヌードルツアーズを含め、今はメーカーや企業が独自で出しているだけの食料自販機が多いです。
でも普及が進めば、自販機ビジネスとして個人が設置していける時代になるかもしれません。
まだまだ食料の自販機は数が少ないので、忙しい今の時代のニーズに合わせて発展していく可能性があると思います。
まとめ
- 自動販売機1台の売上は1日平均約2,600円
- 飲料販売機1台の売上は1日平均約2,200円、券売機1台の売上は平均約10万円
- 日本は自動販売機の売上で、アメリカを抑え世界一
- 飲料販売機の台数が一番多く、その中でもコカ・コーラ社の台数が第一位
- 飲料販売機はコンビニの増加により減少傾向、飲み物の種類でもコンビニには勝てない
- コンビニ自販機の出現で、人手不足やスペースの問題が解消されている
- 自販機ビジネスは上手く行けば、数千円の利益になるが、赤字になることもある
- 自販機ビジネスは土地探し・設置交渉・メーカーに見積もり・機械設置の順で行う
- 自販機業界で今後期待されているのは、食料販売機
世界一の売上と言われている日本でも、時代とともに飲料自販機が減ってきているという現状をお伝えしました。
設置するだけで収入につながる自販機ビジネスですが、飲料自販機だけではこれからの時代は厳しいのかもしれません。
今後は時短や手軽に買えることが重要ポイントですね。他の人より一足早く人気の出そうな食料自販機を見つけられれば、ビジネスとして成立する可能性大です!
この場所にこんな自販機あったらいいのになあと考えながら、街を歩いてみるのもいいかもしれませんね。
参考記事:https://www.jvma.or.jp/information/fukyu2016.pdf、https://www.jvma.or.jp/information/fukyu2021.pdf、https://www.jvma.or.jp/
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